重力に負けない体づくりを遊びの中で実践しよう

赤ちゃんは、生まれてから12ヶ月後前後で歩行ができるようになります。
これは、生後間もなくから重力とコミュニケーションを取り始めることによるものです。

手足を動かす、頭を持ち上げる、寝返りをするなどの行動が、ここに含まれます。

子どもは、重力に負けず体を動かすことを楽しみながら姿勢を発達させていくのです。

そこで、子どもと楽しく遊びながら重力に負けない体づくりを養ってみましょう。
大人の足や背中にしがみついて、体をよじ登る遊びをしてみましょう。

子どもが繰り返し楽しみたくなるように、できるようになったら次のステップを提案したり、難易度を上げてみてください。

遊びの中でしがみつく力がついたら、次は鉄棒やうんていなど、遊具を使った運動をさせてみましょう。
ゴールは手軽に達成できるところから設定するのがポイントです。

子どもによっては、ものの数秒身体の状態を維持するのさえ難しいこともあります。
焦らず少しずつ進めていきましょう。

手軽にできるバランスをコントロールする遊びを試そう

姿勢を保つ力には、重力に負けないための運動に加え、バランスをとる力も必要です。

お腹や背中の筋肉を保てるようになれば、バランス機能が上昇します。
最初は子どもと手を繋いで安定させながらバランス遊びを始めましょう。

日常生活の中でバランスを意識する動きを見つける

例えば、買い物に出かける道で、肩車をしたり、縁石の上をまっすぐ歩く遊びをしてみましょう。
舗装されていない砂利道を歩いてみるのも、一つの経験になります。

バランスを保てるようになるために特別なトレーニングは必要ありません。
背中の上に立ってもらい、マッサージがてらバランスをとる練習をさせるのも一つの方法です。

不安定な足場の上で体を動かすのは、バランスをとる練習につながります。

普段の生活や遊びの中で、不安定な足場で歩く機会を設けましょう。
家の中にあるものや外出先で見かけた遊具を使いながら、バランスをとるための練習をするのがおすすめです。

学校でできるバランスを整えるための工夫

小学校では、滑り止めマットを使って、バランスを整えるための練習ができます。
椅子に座っているといつの間にか滑り落ちてしまう場合は、滑り止めマットを使って椅子や机に工夫を施してみてください。
手や足を支えにして姿勢を保っている場合、体全体で踏ん張れるよう、椅子や机に滑り止めや支えとなるものをつけるのがおすすめです。

家庭や学校にバランスボールがある場合、それを活用したバランスをとる遊びをするのも有効です。
バランスボールに乗って揺れを感じると、バランスを取ろうと踏ん張り、姿勢をまっすぐ保つ力を養うことができます。

子どもと相談をしながら、姿勢の変化を見て有効な遊びを取り入れると良いでしょう。
家で本を読んでいるときや、机の上で遊んでいる時、テレビを見ている時などはこの方法を使ったトレーニングのチャンスです。
楽しみながら姿勢を保つ練習をしてもらいましょう。