皆さんこんにちは!本日も発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。
今日のトピックは「発達障害と運動」についてです。
運動が「苦手」という人は沢山いますよね。しかし、「日常生活に支障をきたすほど」となると限定されてきます。
発達障害を抱えた子供の中には、運動が苦手だと言う子供が多くいます。しかし、この障害は日常生活面においても支障が生じる為、不安やストレスを抱えやすいのです。
この記事では、下記の内容について解説していきます。
- DCD:発達協調性運動障害とは
- あれ?っと気が付くポイント
- 不器用さを理解してあげること
目次
DCD:発達性協調運動障害とは
DCDとは、身体全体を同時に使う協調運動が難しく、日常生活で必要な動作でさえ困難となる症状を言い、発達障害の中に分類される運動障害の1つです。
- お箸は勿論、スプーンやフォークを使って食事をすることが難しく、溢すことが多い
- ハサミなどの道具が上手く使えない
- 走り方、歩き方が変。動作に「ぎこちなさ」を感じる
- 力加減を調節することが苦手
- バランスを取るのが苦手
「運動苦手だから、体育の時間が嫌だなぁ…」と憂鬱な経験をした人は多いでしょう。しかし、DCDは走ることすら難しい場合があります。
「練習すれば大丈夫」や「そのうち慣れる」など周囲から励まされることもあるでしょう。ですが、障害を抱えている本人は一生懸命にやっているつもりでも、形になっていないことが多いのです。
また、下記のツイートをご覧下さい。
ご覧の様に、何気ない生活面でもDCDの影響が現れます。さらに、この障害はASDやADHDなどの障害と併存している場合がある為、抱える不安、ストレスは計り知れません。
協調運動とは
目的の行動に対し、複数の動作を同時に行うことを言います。
例えば縄跳びです。ごく自然に行っている動作ですが、実は複数の動作を同時に行っている協調運動になります。
- 縄を両手に持つ
- 縄を振る動作
- 縄を見て飛ぶタイミングを確かめる
- ジャンプする動作
DCDを抱えた子供の場合、ピョンピョンとその場でジャンプすることはできても、
- 同時に縄を振ることができない
- 縄のタイミングを見てジャンプすることができない など
複数の動作を同時に行うことが難しい場合があります。そもそも、同じ場所でジャンプし続けることが難しい場合もあるでしょう。
あれ?っと気が付くポイント
「うちの子って不器用だから、ひょっとして障害なんじゃ…」と考えてしまう保護者もいるでしょう。ですが、運動が不器用だからと言って障害を抱えているとは限りません。
DCDは日常生活の動作にも影響する障害です。普段見せる何気ない動作から、保護者が「あれ?」と気がついてあげらるかがポイントになりますが、発達障害の診断は専門医でも難しいと言われています。
幼少の頃から食べこぼしや、飲み物を飲んだ際にむせることが多いなど、何気ない違和感を観察してみましょう。
また、このポイントに関して発達障害者情報・支援センターでも解説していますのでご紹介します。
気づきのポイント
・身体がクニャクニャとしていることが多い、床に寝転がることが多い
引用元:発達障害者情報・支援センター
・極端に不器用、絵やひらがなを書く時に筆圧が弱い、食べこぼしが多い
・運動の調整が苦手で乱暴に思われてしまう、大きすぎる声
不器用さを理解してあげること
DCDを抱えた子供は、生活面や学習面においても様々な動作が困難になる為、多くのストレスを抱えています。
決して怠けているつもりではなく、本人は一生懸命に取り組んでいるんだということを理解してあげましょう。
そして、挑戦し続ける姿勢や、少しでも前に進めたことに対しては全力で褒めてあげることが大切です。
我慢強さも求められる
障害と理解出来ないと、まるでふざけているような動作にも見えてしまうこともあるでしょう。さらには上手く出来ず泣き出してしまう子も少なくありません。
正しく指導することは重要ですが、その際の「叱責」などは「逆効果」となりかねません。
根気強く接していく必要があります。
SNSの活用
現在ではWeb上で様々な情報が毎日更新されていきます。その中から求める情報を探し、見つけていく力も必要です。
「イイネ」と思ったことは取り入れていきましょう。
整った環境での療育と休息
児童発達支援 放課後等デイサービス 運動・学習療育アップでは、障害を抱えた概ね4歳〜18歳のお子様の療育、また保護者様の一時的休息も併せて貢献出来る事業を行っています。
また、子育てに向けてのお役立ち情報では、発達障害に関する様々な情報記事を公開しています。
まとめ
DCD:発達性協調運動障害は、運動障害の1つです。「洋服のボタンが上手く外せない」「靴紐が結べない」など日常生活に支障をきたすほどの症状を言います。
全ての運動音痴な方が障害の対象となるわけではありません。しかし、この障害は最近になって世間に周知されてきました。したがって、この障害を抱えているものの「障害」と知らずに辛い思いをしてきた成人も数多くいるでしょう。
周囲に出来ることはどのようなことでしょうか。
この障害を知り、周囲に共有することで、今より過ごしやすい環境に繋がる第一歩になるのではと考えます。