皆さんこんにちは!本日も発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させていただきます。

今日のトピックは「発達障害睡眠問題の関係性」についてです。

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青木
小学生を対象にした疫学調査で約4分の1のお子様が睡眠に何らかの問題を抱えているそうです。
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大竹
そうらしいですね。25~50%が発達障害児童らしいですよ。
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青木
発達障害と睡眠問題…。何か関連性がありそうですね。一緒に考えていきましょう。

発達障害児童が抱える睡眠問題の改善方法を探る

生活のリズムを整える

それは生活リズムを整えるということです。「そんなこと分かってるよ」という声が聞こえてきそうですが、これが一番大切です。生活リズムを整えることって簡単そうで現代社会ではなかなか難しいですよね。

それが難しいから悩んでいるのだと思います。でも、「睡眠問題は〇〇を〇〇したら改善できた」という単純明快な答えはありません。

なぜなら、さまざまな睡眠問題が多く、それらが複雑に絡み合っているケースも少なくないからです。

生活リズムを整えることを考えることが大事ですが、まずは、どのような睡眠問題があるのか一緒に見ていきましょう。

発達障害児童に多いさまざまな睡眠問題

不眠症

なかなか寝ようとしてくれない、寝つきが悪い、何度も目が覚めるといった症状が慢性化している状態。

入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒などの睡眠問題が1ヶ月以上続き日中に倦怠感、意欲低下、集中力低下などの不調が出現します。

過眠症

昼間の眠気が強く、目覚めていられない。ナルコレプシーなどの過眠症は学業、仕事の妨げになる他、転倒や転落などの危険が高まります。

ナルコレプシーとは

日中に強い眠気を感じ、突然眠り込んでしまったりする睡眠障害です。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)

眠り出すと呼吸が止まり過眠症や高血圧などを引き起こし、放っておくと生活習慣病のリスクが高まったり悪化します。

概日リズム睡眠障害

体内時計の周期が24時間周期に適切に同調させることができないために生じる睡眠の障害。

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上記のように睡眠障害といってもいろんな症状があります。これらの睡眠障害を放置してしまうと2次障害を併発してしまうこともあり、放っておけない問題です。
睡眠障害の2次障害

睡眠障害を放っておくと肥満などの生活習慣病やうつ病などの2次障害を併発することもあります。

以上のように睡眠問題にはたくさんの種類や症状があります。睡眠問題が理解できたところで、先ほどの生活リズムを整える点に戻りましょう。

生活リズムを整えるということが、どういうことなのか詳しく掘り下げて考えてみましょう。生活リズムを整えることが問題ということは、逆に生活リズムを整えられない原因があります。

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青木
今度は、生活リズムを整えられない原因は何なのか一緒に見ていきましょう。

生活リズムを整えられない原因は?お子様を取り巻くさまざまな要因

発達障害のお子様を取り巻くさまざまな要因

発達障害の特性によるもの

発達障害の特性の1つとして疲れやすいという点や多動性ということがあります。多動性ということは活動消費量が多いということから疲れやすかったり、たくさん寝ても寝足りなかったりするようです。

ゾウを例にすると睡眠時間が長いことが関係しているかもしれません。ゾウのように体が大きいと消費エネルギーが大きく、活動性が高い動物ほど睡眠時間が長いそうです。

また、社会的コミュニケーション不足も原因の1つとして考えられています。

よろしければこちらもご覧ください。↓

発達障害の治療薬物によるもの

発達障害(主にADHD)を抱えた人に対し、症状の軽減効果が期待出来る「メチルフェニデート」という薬がありますが、ナルコレプシーの治療薬でもあります。これが睡眠問題を引き起こす原因となっていることもあるようです。

ADHDとは?

注意欠陥・多動性障害のことで、発達障害にある大きな特徴の1つです。
ADHDには主に下記の特徴があります。
・落ち着きがない、じっとしていられない、迷子になりやすい
・我慢をすることが苦手、順番を守れない
・忘れ物が多い

発達障害と併存しやすい精神障害(不安障害など)によるもの

発達障害と併存合併しやすいといわれる精神障害そのものが原因であったり、精神障害の治療薬の抗うつ薬が原因の場合もあるそうです。

社会的要因によるもの

女性の社会進出に伴い、共働きの家庭も多く、母親が残業により帰宅時間が遅くなったことによる就寝時間の遅滞化やゲームやインターネットの普及による夜更かしが原因の場合もあります。

改善の可能性が見込めるもの

生活習慣を見直す

朝、太陽の光を浴びて体内時計をリセットしましょう。夜ふかしは、不眠症を招き入れます。1日のリズムを作れるようにしましょう。

運動・疲れさせる

運動を取り入れて、適度な疲れを与えてみましょう。適度な疲れは、眠気を誘います

たくさんお話させる いっぱい聞いてあげる 

寝る前はいっしょに今日あったことや楽しかったことなど、たくさんお話させていっぱい聞いてあげましょう。安心感からスヤスヤ眠ってくれるかもしれません。

アプリ

落ち着く音楽や、好きな音のアプリを取り入れて寝る前に流してあげましょう。

眠れる環境・部屋づくり

お子様が落ち着く環境にしてあげましょう。好きなぬいぐるみを、そばにおいてみたり、好きなカーテンの色にしてあげるなど。

薬の服用

医師と相談しながら薬の服用も検討しましょう。

相談できる支援機関を利用

独りで悩まず、病院での受診や相談できるところへ行ってみましょう。発達障害、睡眠障害、その他の障害の問題は複雑でとても難しい問題です。サポートしている親や周りの人もうつ病など発症してしまう危険もあり得ます。

  • 子育て支援センター
  • 児童発達支援センター
  • 発達障害者支援センター

施設の利用

さらに、デイサービス事業もあるのをご存知でしょうか。

児童発達支援と放課後デイサービス 運動・学習療育アップでは

発達障害を抱えた児童の「療育」さらに保護者の「休息」も重要と考え、デイサービス事業を行っています。

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大竹
よければ上記リンクよりご覧ください。何かお手伝いできることがあるかもしれません。

まとめ

いかがでしたか?たくさんの要因が絡まっている複雑な問題です。でも、睡眠はお子様にとっても家族にとっても大切な問題です。

ひとつひとつ問題をひも解いていくことが大切です。時間はかかるかもしれませんが、原因を探り、クリアにしていくことが解決できる糸口になるかもしれません。