皆さんこんにちは!本日も発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。
今日のトピックは「発達障害の心配しすぎ」についてです。
- 言うことをきかない
- 他の子に比べて成長が遅い
- 変な行動をしがち など
自分の子供が「あれ?」と思う仕草をする時はありますか?
状況だったり、その子の性格だったりする場合もありますが、何度も繰り返すと「障害なんじゃ…」と心配になる保護者もいるでしょう。
ただ、発達障害という言葉を知っていても、その詳しい内容を把握している人は多くありません。なので、余計に不安や心配してしまう場合も…。
子供を心配することは当然のことです。しかし、心配しすぎの影響で、母子共にストレスを抱えてしまうかもしれません。
では、どうすれば良いでしょう?この記事で解説していきます。
目次
ひとりで抱え込まないこと
まずは、ひとりで抱え込んだり、ひとりで悩んだりしないことです。
最近では、発達障害に関する情報がWeb上に多数公開されています。ASDやADHD、LDなどの特徴や体験記、解説動画なども配信されていますよね。
それらの情報から「うちの子も発達障害だ…!」と考えてしまうかもしれません。
しかし、発達障害は確定診断がとても難しい障害です。子供の性格や個性による行動もあり得ます。
情報を鵜呑みにせず、病院や支援機関に相談しましょう。
精神科、小児科、心療内科などで診察を受けれます。しかし、専門医が在籍していなければ診察できない場合もあります。事前に確認しておきましょう。
思い込まないこと
発達障害の症状は、抱えている子供によって様々です。Web上にある対応方法が、あなたの子供に効果的とは限りません。
また、苦手を克服させようとして反復させたり、できないことを叱責するのもおすすめできません。過度な対応は、子供の心にトラウマとなって残る場合がある為です。
子供の為を思ってしたことが、逆効果となりかねません。
医師やカウンセラー、作業療法士など、専門的な人の意見を参考にしましょう。
自分を責めないこと
発達障害は、先天性の脳機能障害が原因と言われています。なので、与えた食事や生活の環境によって、発達障害を発症してしまうことはありません。
心配しすぎの影響で、保護者自身にストレスとなってしまいます。
今できることを考えていきましょう。
発達障害ってそもそも何?
上でも触れていますが、発達障害とは、先天性(生まれつき)の脳機能障害が原因と言われています。これにより、成長に極端な差ができてしまうことで、生活面に支障が生じてしまう障害の総称を「発達障害」と言うのです。
上記画像の様に大きく3つに分類されます。
- ASD:コミュニケーションが苦手・強いこだわり
- ADHD:我慢が苦手・注意が散漫・忘れ物が多い
- LD:文字の書き取り・文章の朗読や計算が苦手
ただ、これらの障害は併存していることが珍しくありません。つまり、ADHDとLDを抱えている場合もあるのです。
抱えている障害が増えることで、生活面の支障は一層困難となってしまいます。
これらの障害によるストレスから、精神障害まで発症してしまう二次障害となるケースも珍しくありません。
発達障害って治せるの?
現在、発達障害を根本から治療することはできません。この為、症状を抑えるお薬の処方や、社会に適応していく為の療育が主な治療法です。
療育と言っても、「遊び」から様々な刺激を受けることで子供の成長を促します。
例えばボールを投げたり・蹴ったりすることや、トランポリンで飛び跳ねるなどです。
また、作業療法を用いて子供の苦手を克服するトレーニングも「遊び」から取り入れていきます。
例えばクレヨンや鉛筆を正しく持ち、チカラ加減を調節できるトレーニングに取り組むことで、お絵かきが楽しくなるなどです。
作業療法に関しては下記の記事で解説しています。よければ併せてご覧下さい。
発達障害って何歳で分かるの?
発達障害は、早ければ3歳頃に診断されるケースがあります。先天性の脳機能障害と言われてはいますが、お腹の胎児の状態で診断することは不可能で、また乳児期でも診断は難しいのです。
なぜ3歳なのか?と言うと、下記の理由です。
- 保育園に入園し、他人との社会学習を学ぶ時期であること
- 3歳児健診
発達障害の子供は、コミュニケーションや集団行動が苦手という子供が多くいます。トラブルに発展してしまうこともあるでしょう。
これらの原因から「あれ?」と感じ、診断した結果「発達障害を抱えていた」と分かるケースがあります。
必ず3歳で分かるとは限りません。成人してから診断される場合も多くあります。
この「3歳」をトピックにした記事があります。よければ併せてご覧下さい。
治療は早くからした方が良いの?
上でも触れた通り、発達障害は根本から治すことはできません。
しかし、早期発見・早期療育に取り組むことで、障害を抱えつつも、社会に適応しながら生活することは不可能ではありません。
世界には発達障害を抱えつつ働いている人も沢山います。
つまり、早くから治療を行う方が、発達障害による「生きづらさ」を感じにくくなることが見込めるでしょう。
ペアレントプログラム
ペアレント・プログラムは、育児に不安がある保護者、仲間関係を築くことに困っている保護者などを、地域の支援者(保育士、保健師、福祉事業所の職員等)が効果的に支援できるよう設定された、グループ・プログラムです。発達障害やその傾向のある子どもをもつ保護者だけでなく、さまざまな悩みをもつ多くの保護者に有効とされています。
発達障害情報・支援センター
ペアレントプログラムは地域での普及を図るために開発された簡易なプログラムでお子さまの行動に焦点を当てるのではなく、親の認知を肯定的に修正することに焦点を当てるアプローチです。
位置的にはペアレントトレーニングの基礎編と言ったところでしょうか。ペアレントプログラムには以下の3つの目標があります。
- 行動で見る
- 適応行動を褒める
- 子育ての仲間を見つける
発達障害の有無に関わらず有効とされています。
参考:市町村で実施するペアレントトレーニングについて-厚生労働省
ペアレントトレーニング
ペアレントトレーニングは専門知識を持ったトレーナーが在籍しており、親が冷静にお子さまの行動を観察して、特性を踏まえた褒め方や叱り方を学ぶことで問題行動を少なくするというアプローチです。
全国の発達障害者支援センターや医療機関、各地の民間事業者やNPO法人が運営しているケースが多く、費用はグループで2,000円から6,000円程のようです。
どこに相談したら?
平成17年に発達障害者支援法が施行され、発達障害の支援が広がってきました。さらに平成28年の改正で支援対象範囲の見直しが行われました。これにより、沢山の人が支援対象となり、支援体勢が充実してきています。
「発達障害かも…」と悩んでいる保護者は少なくありません。その人達の為の支援期間もあります。
- 発達障害者支援センター
- 児童相談所
- 子育て支援センター など
発達障害者支援センターは、発達障害児(者)への支援を総合的に行うことを目的とした専門的機関です。都道府県・指定都市自ら、または、都道府県知事等が指定した社会福祉法人、特定非営利活動法人等が運営しています。
全国展開していますが、各地域によって支援内容が異なる場合があります。
まとめ
自分の子供が「発達障害かもしれない」となれば一大事です。心配もしますよね。ただ、心配しすぎるのも問題です。
発達障害という名前は世間に周知されてきました。Web上でも、この記事を含め沢山の情報記事が公開されています。
しかし、発達障害の症状は、抱えている人により様々です。Web上の対策が適しているとは限りません。
発達障害の情報を正しく仕入れ、専門医や支援期間を活用していきましょう。